就職活動において「総合職」を希望される方も多いかと思います。
総合職を希望する方に、その理由を聞いてみると「大手企業は総合職の募集が多い」、「総合職ではジョブローテーションでいろいろな仕事を経験できる」といった声を耳にします。

今回はあらためて「総合職」ついてご紹介したいと思いますが、皆さんは「総合職」で入社した場合、最初の配属先はどの部署になることが多いと思いますか?

ずばり、総合職で入社した後の最初の配属先として最も多いのは「営業職」だと言われています。
なぜでしょうか?これには、採用を行う企業にとってしっかりとした理由や背景がありますので、詳しくご紹介したいと思います。

理由1 自社の商品・サービスや顧客を知ることができる

営業の仕事は、自社のサービスや商品をお客様に紹介して、利用してもらうことです。
そのためには、自社の商品の機能や特徴、競合に比べてどこが良いのかをしっかりと理解していなければなりません。入社して間もない経験や情報が不足している若手の従業員にとって、「営業職」は自社の商品や顧客を知るとても良い機会となるので、総合職で入社した後、まずはすぐに「営業職」に配属されることが多いようです。

また、営業はお客様のニーズを直に聞くことができる仕事でもあります。
それらの積み重ねの中から、新サービスや面白い商品のアイディアが生まれてくることがとても多いのです。

営業職を経験した人が、商品やサービスの企画担当やマーケティング担当になることも多く、商品・競合・お客様・そして市場のニーズを敏感に捉える経験を積むことができるのは営業職なのです。

理由2 コミュニケーション能力が向上する

アポイントの設定、メールのやり取り、商品やサービスの説明、価格や納期の交渉など、営業職は、日々お客様とやり取りをしています。総合職で入社した後、まずは営業職につくことで、これらの能力を総合的に身につけることができます。

初めて社会に出る人にとっては、相手に違和感を与えない「ビジネスメール」を1件送信するだけでも最初のうちは一大事です。また、顧客に対するプレゼンテーションは、事前に幾度となく練習を重ねても、本番では緊張をしてしまうものです。顧客からどのような質問を受けるかわからない中で、柔軟な対応ができるかどうかが商談の結果を左右します。

総合職で入社した後に「営業職」として配属され、日々そのような訓練を繰り返すことで、あらゆる仕事に応用がきくような、社会人としての「コミュニケーション力」が養われます。

理由3 数字に対する意識がでてくる

営業職には、目指すべき目標が定められます。
目標を達成することで評価を得られるような仕事であり「どのようにして目標を達成するか?」を考え、実践をするような総合的な訓練になります。

自分なりの努力をし、時に悩んだり、先輩や上司に相談をしたりすることで、独自の工夫やアイディアが生まれてきます。社会人として目標となる数字(計数目標)を意識することは、将来、管理職や経営幹部になるうえでも必須事項となります。

営業職はそのような仕事でもあるのです。
まずは、自分の数字を意識することで、仕事に対する取り組みが変わってくると思います。

いかがでしたでしょうか?
皆さんが接することになる「採用担当者」の他、マーケティング担当、商品企画などの優秀な担当者は、いずれも営業職を経験していることが多いのです。なぜなら、他の職種にはない経験をたくさん積むことで、社会人としてしっかりと成長をすることができるからです。

編集部のコメント

今回のコラムでは、求人票に「総合職」と書かれているような募集について、「入社後、まずはどのような仕事をするのか?」、「それはなぜなのか?」ということを東京しごとセンターのアドバイザーに解説してもらいました。

「営業」というと、プレゼンテーションがあったりノルマがあったり苦手意識を感じてしまう方も一部はいらっしゃるかも知れませんが、様々な仕事をこなせる社会人になるための、とても理にかなったお話でしたね。東京しごとセンターでは、アドバイザーによる個別カウンセリングの他、自己分析、書類作成、SPI試験対策、面接対策など、手厚いサービスを無料でご提供しております。宜しければ活用してみてくださいね。