「東京しごとセンター」のヤングコーナーでは、採用・育成ご担当者、経営者向けの採用・育成ノウハウを学ぶセミナーや、若手社員向けに職場定着につなげるための講座等を随時開催しています。

今回は、若手社員の職場定着を目的とした「ビジネス力UP講座」のセミナーレポートです。社会人に必要なビジネスマナーやコミュニケーションスキルを向上させるために参考となるお役立ち情報を提供しています。

●ビジネス力UP講座とは
都内中小企業等の入社3年以内の若手社員を対象に、社会人基礎力から仕事の応用力まで、段階的に力がつくプログラムを実施しています。若手社員の人材育成や、職場定着の一環として、ぜひ、ご活用ください。

ビジネス力UP講座 入社2~3年目の正社員対象
応用編:若手から中堅へ「課題解決力を身につける」
1日目:伝達スキルをブラッシュアップ

職場でもプライベートでも、ストレスを感じる場面があります。この講座では、座学やグループワークを通じてストレスについての理解を深め、付き合い方を知ることで、仕事への意欲を高めていきます。

ストレスマネジメントをマスター
1.ストレスとは
2.  ストレスは悪いものなのか
3.  ストレス対処法

1.ストレスとは

ストレスの原因となるものをストレッサーといいます。それによって起こる心や体の反応をストレス反応といいます。私たちの周りには、物理的・科学的、生理的、心理的・社会的等、下記のように様々なストレッサーが存在します。自分がどのストレスに強い・弱いか把握し、どのように対処したらよいか知っておくと、実際にストレスにさらされた時に役立ちます。

●ストレッサーの種類
騒音、温度、睡眠不足、過労、栄養不足、職場や学校での人間関係、恐怖体験、失望や挫折、就職等

2.ストレスは悪いものなのか

そもそもストレスとは、すべてが悪いものなのでしょうか。講座では殆どの参加者が「悪いもの」と回答しました。しかし、そうではありません。ストレスには良いストレスと悪いストレスがあるのです。新しいことにチャレンジする際は何かしらのストレスが生じますが、得るものや成果があります。このように、良いストレスとは、自分の成長のきっかけになるものを指します。逆に悪いストレスとは、自分の成長として捉えられないものです。自らの意思とは関係なく「〇〇しなければならい」というような行動は、ストレスを生じる原因となります。ストレスを「悪いもの」と決めつけてすべてのストレスを嫌がるのではなく、成長するチャンスと捉えてストレスを折り込み済で行動してみることが大切です。

3. ストレス対処法

どんな時にストレスを感じるか講座の参加者に聞いてみたところ、上司から食事に誘われることが、ストレスに感じる方とそうでない方がいました。このように、人によってストレスを感じるポイントは異なります。自分は大丈夫だと思って与えた仕事が若手社員には大きなストレスとなったり、同期の若手社員のAさんとBさんに同じ仕事を任せてもストレスになる場合とならない場合があるのです。上司や育成担当者は、上記のように人がストレスを感じるポイントは異なるということを理解しましょう。そして、それぞれの社員のストレスがかかるポイントとその対処法を把握し、育成に取り組みましょう。また、若手社員自身も、自分がどんな時にストレスがかかる性格か把握しておくことが大切です。私の場合、計画どおりに物事が進まないとイライラします。その性格を自分で理解しているため、対処法として、計画通りに進むように準備に時間をかけるようになりました。それと同時に自分なりのストレス解消法を実践しています。このように、自分のストレスの特徴を知り、対処法や解消法を理解しておくことで、ストレスとうまく付き合うことができます。

 

育成担当者に伝授します! 教え方のポイント

若手社員が「やらされ感」で仕事をしているうちは、仕事自体がストレスと感じてしまう可能性があります。育成担当者や上司は、その点に注意して仕事を依頼する必要があります。その仕事を依頼する理由やゴールを明確に伝え、成果をあげたらほめる等して、主体的に行動できるように見守っていきましょう。もちろん、若手社員がストレスにさらされていると感じたら、声をかけ相談に乗るというスタンスで接することも忘れずに。

【講師】齋藤 ただし 氏
米国CCE, Inc.認定GCDF-Japanキャリアカウンセラー
未就職者および就労者向けに講義・講演の講師、研修プログラム作成、
キャリアカウンセリングといった状況に合わせた形での⽀援事業を⾏う。
専⾨分野は、気づき気づかせ、⾏動に繋げる講座進⾏。
独⾃講座スタイルは、「本⼼への投げかけによる⾃⼰認識と⾏動変容への導き」