面接で緊張してしまうため、「本来の自分をアピールできない」と悩んでいる人も多いと思います。
そこで今回は、緊張とうまく付き合いながら、面接でのパフォーマンスを上げるための方法や心構えについて紹介します。

緊張してしまうのはなぜなのか?

面接で緊張してしまうのにはちゃんとした理由があります。
まずは緊張しやすい人の特徴や、緊張してしまう原因について考えてみましょう。
あなたにも当てはまるものがあるのではないでしょうか?

●人前で話すことに慣れていない

面接はほとんどの場合、相手は初めて会う人です。しかも1対1の場合や、1対複数の場合など、状況も様々です。
そういう前提のもとで大事な話をするわけですから、人前で話すことに慣れていないと心配が先に立ってしまい、どうしても緊張してしまうものです。

●性格が真面目

真面目な性格で何事にも真剣に取り組もうとする人ほど、完璧にやろうと考えがちです。
それが「失敗したらどうしよう」という焦りにつながり、緊張感が高まってしまうのです。

●失敗を恐れている

準備ができている人ほど、「うまく言えなかったらどうしよう」などとネガティブに考えてしまいがちです。
失敗を恐れるあまり、普段通りにできない状況を自らで作り出してしまうことがよくあります。

●絶対に受かりたいという気持ちが強すぎる

「どうしてもこの会社に入りたい」という気持ちが強ければ強いほど、失敗してはいけないという気持ちになってしまいます。
それが焦りや不安となって緊張状態をつくり出します。

●自分を良く見せたいという気持ちが強すぎる

面接は自分自身をアピールする場だからこそ、「好印象を与えたい」とついつい前のめりになってしまいます。
それが必要以上に自分を良く見せようとする力みにつながり、自分自身にプレッシャーをかけることになります。
「普段通りでいい」とわかっていても、緊張してしまうのが面接なのです。

●そもそも準備不足

面接の練習が不十分だったり、準備ができていないときほど、自信を持って面接に挑むことはできません。
「準備ができていない。どうしよう」「用意していないことを聞かれたらどうしよう」という不安な気持ちが焦りへとつながり、緊張が強まってしまいます。


企業と面接している様子の写真


面接で失敗しないための「心構え」とは?

●緊張するのは当たり前

まず、頭に入れておきたいのは「面接で緊張しない人はほとんどいない」ということです。
そもそもあまりなじみのない場所で、初めて会う人と話すわけですから、どうしても独特な雰囲気に包まれてしまいます。
普段通りの気持ちでは挑めないのが面接だと割り切って、その分、事前準備や対策をしっかり行うようにしましょう。
「緊張したらどうしよう」ではなく、「緊張したって大丈夫!」と、いい意味で開き直るくらいがいいかもしれませんね。

●緊張することは悪いことではない

面接で緊張してしまうと、自分本来の力が発揮できなくなるなど、ネガティブな印象を持つことがほとんどだと思います。
しかし、適度な緊張感を持って面接に挑むことは、決して悪いことではありません。就職への熱意や、仕事に真剣に向き合おうとする姿勢が緊張感と一緒に伝われば、面接官はあなたに対していい印象を持つはずです。
緊張していることがマイナス評価になるのではなく、「緊張するからこそどういう準備をし、そこを乗り越えようとしているか」がうまく伝わると、プラスの評価になる場合もあるのです。

●自分も企業のことを面接していると考える

面接の場で緊張してしまうのは、「面接官に見定められている」という気持ちが強いからです。しかし、面接は「あなた自身が企業を見定める場」でもあります。「本当に働きたいと思える職場か、自分の目で見極めよう」くらいの気持ちで挑めると広い視野で見ることができ、思いのほか緊張は和らぐものです。

また、面接官も短時間で応募者を見極めないといけないため、面接時は緊張しているものです。「緊張しているのは自分だけではない」と思えたら、少しは気楽に挑めるのではないでしょうか。

面接で緊張している学生のイメージ写真

緊張しないための事前準備と対処法

●事前準備をしっかりする

大事なのは、「ここまでしっかり準備をしたのだから」と自信を持って面接に挑める状況を作ることです。
提出した書類にしっかりと目を通したり、企業研究を徹底的に行うなど、事前にできることはしっかり準備しておきましょう。
また、想定される質問への回答を考えておくなど、当日をイメージして準備しておくことも大事です。

●繰り返し面接の練習をしておく

本番の雰囲気に慣れておくことも大事です。模擬面接や面接トレーニングなどのサービスを利用して、面接の予行練習をしておくといいでしょう。
その場で話し方や表情、仕草や振る舞い方についてチェックしてもらうと、自分のやりがちな失敗や癖がわかり、修正して本番に挑めるはずです。

●とにかく場数を踏んで慣れる

面接に慣れるという意味では、企業の面接を実際に受けてみることも大事です。興味を持った会社があれば積極的にエントリーして面接を受けてみましょう。
経験を重ねるうちに聞かれる内容の傾向がつかめたり、自分の足りない部分が見えてきたりと、得られるものはたくさんあるはずです。それが緊張の軽減にもつながるでしょう。

●丸暗記しようとしない

自己紹介や志望動機、自己PRなど、面接でよく聞かれる質問に対しては、回答を準備する際に「丸暗記」しがちですが、できればやめておきましょう。
緊張して暗記した内容が出てこないと、その瞬間に焦りで頭が真っ白になり、逆に取り返しがつかない状況になってしまうからです。
伝えたい内容を箇条書きで整理しておいたり、キーワードや要点などポイントだけを頭に入れておく程度にとどめ、しっかり話せるように繰り返し練習しておきましょう。

●ハッキリと、ゆっくり話すよう心がける

面接では「忘れずにあの話をしないと」などと思うあまり、ついつい早口になってしまいがちです。また、「自分の話を相手が聞いてくれている」と思えば思うほどだんだんと早口になってしまうのは仕方がないことです。だからこそ、面接の練習段階から「ハッキリ」「ゆっくり」話すことを意識するようにしましょう。

面接官が早口な人の場合は、ついついつられて自分も早口になってしまうことがあります。自分のペースを惑わされないようにするためにも、常に「ハッキリ」「ゆっくり」と話すよう意識することが大事です。そのためには、自分自身を少し俯瞰できるくらいのイメージトレーニングをしておくのも効果的です。

●緊張してしまった時に何をするかを事前に考えおく

いくら事前にしっかりと準備をしていても、その場の空気に飲まれてしまうこともでしょう。そういう時には、普段の自分に戻るための方法を自分なりに考えておくといいかもしれません。

深呼吸をする、肩の力を抜く、背筋をピンと伸ばす、笑顔をつくる、といったような「面接中でも簡単にできそうなこと」を1つ決めておき、いざという時はそれをするのです。「おまじない」のようなものかもしれませんが、気持ちのゆとりが生まれるはずです。

●面接当日は余裕を持って行動する

面接会場に早めに着けるよう、余裕を持った行動をとるようにしましょう。できれば30分以上前には到着するようにし、近くのカフェなどでリラックスするのもいいかもしれません。到着がギリギリの時間になると心に余裕が持てなかったり、頭が面接モードに切り替えきれないまま面接を受けることになってしまいます。それが焦りにつながり緊張を引き起こします。移動時間に好きな音楽を聴いたりして、リラックスできる環境をつくるよう工夫も大事です。

オンライン面接の場合も、早めに準備を済ましておき、余裕を持ってスタンバイできるように準備しておきましょう。

●緊張していますと正直に伝えてしまう

面接官が相手の様子を察して「緊張していますか?」などと聞いてくれることがあります。その場合は素直に気持ちを伝えましょう。
もしくは、自分から「少し緊張しています」と伝えてしまっても構いません。
うまく回答できないと感じた時は、焦って無理に進めようとせず、「少々考える時間をいただいてもいいですか」と素直に伝えれば、面接官もちゃんとわかってくれるはずです。

まとめ

面接で緊張してしまう一番の理由は「準備不足」といっても過言ではありません。「ここまでやったのだから安心だ」と自信を持って挑めることが、緊張しないための一番の方法です。
面接の雰囲気に慣れることも大事ですので、東京しごとセンターが提供しているいろいろなサービスをうまく活用して面接対策を行ったり、場数を踏んでおくことも大事ですよ。