初めて転職活動を行う場合は、どんなことを、どのくらい時間をかけてやっていけばいいかわからないものです。
特に仕事をしながら転職活動を行う場合は、転職活動期間が長くなってしまうと精神的に負担がかかり、思うようにいかない場合も多いといわれています。
ここでは、大体のスケジュールの目安と、長引かせないためのポイントを紹介します。

転職活動のスケジュール感をイメージしておく

まず、転職活動期間の目安ですが、多くの場合は転職活動を始めてから退職するまでに「3ヶ月から6ヶ月程度」といわれています。

ここでは、3ヶ月(約12週)で転職活動を進める場合に、どういったスケジュール感で、どのようなことを進めていけばよいのでしょうか。大きく分けると、次の4つになります。

  • 準備の時間(約2週間)
  • 書類の作成、応募(約2週間)
  • 面接〜内定(約3〜4週間)
  • 退職の手続き(約4週間)



オンライン面接している写真

3ヶ月間で何をどういうふうにやればいい?

ここからは、具体的にどのようなことをどんなポイントで進めていけばいいのかをご紹介します。

●「準備の時間」のポイント

ここでやるべきことは、「自己分析」と「情報収集」の2つです。

「自己分析」において最初にやらなくてはいけないのが、「転職の目的」を自分なりに整理しておくことです。「なぜ転職したいのか」「転職先に何を求めるのか」「どういう転職先を希望するか」といった転職活動の軸となるようなことについてしっかりと考えておき、言葉でも説明できるようにしておきましょう。ここできちんと考えが整理できていると、仮に複数の企業から内定が出て迷った場合であっても決断しやすくなります。

自己分析については、「自分自身の強み」や「スキル」、「転職先企業でやりたいこと・できること」などについても、きちんと整理しておきましょう。その後の企業選びや書類作成、面接の際にも役立ちます。

情報収集を進めるにあたっては、気になる業界について調べたり、たくさんの企業情報に触れることを意識して、いろんな情報をチェックしてみましょう。東京しごとセンターなどの就職支援サービスを活用すれば、効率よく、たくさんの情報に素早くアプローチが可能です。この段階では、興味が持てる企業をできるだけたくさんピックアップしておくといいでしょう。

●「書類の作成、応募」のポイント

働いてみたい企業が具体的になってきたら、企業に提出する履歴書や職務経歴書、ESなどの必要書類を作成し、応募していきます。できれば、1社ずつ順番に進めるよりは、複数の企業を並行して応募していった方がいいでしょう。どのタイミングで面接を受けられるかは企業の都合にもよってきますが、ある程度、面接時期が分散する方が準備や対策もしやすくなりますし、複数の企業を比較検討しながら進めていけるからです。

応募書類は使い回さず、応募先企業ごとに作成する必要があります。面倒だと思わずに、時間をかけて一社ずつ丁寧に作成しましょう。

●「面接〜内定」のポイント

応募した企業との面接を設定していきます。仕事をしながらであれば対応できる時間帯も限られますし、企業側の都合もあります。できるだけ日程変更しなくて済むように、ゆとりを持ったスケジューリングができるようにやりくりしていくことが大事です。

気をつけたいのは、「面接を受ける時間」だけを確保すればいいわけではないということです。前日までに面接の準備や対策を行う時間もしっかりとっておきましょう。そのためには、面接そのものをあまり詰め込みすぎない方がいいかもしれません。また、対面での面接の場合は前後の移動時間なども考えておきましょう。自分の場合はどういった時間帯(例えば土・日、終業後の夜など)の面接を希望するのかについても、事前によく考えておく必要があります。

内定が出た場合は、企業ごとに設けられる期日までに返事をする必要があります。複数の企業から内定をもらった場合は、事前に整理しておいた「転職の目的」に沿って、優先順位をつけていければ大きく悩むことはないはずです。

●「退職の手続き」のポイント

仕事をしながら転職活動を行った場合は、転職先が決まったらすぐに勤務先に退職の意思を伝えなくてはいけません。一般的には退職する日の1ヶ月前を目安に伝える必要がありますが、企業ごとに就業規則で決まっている場合もあるため、早めに確認しておく方がいいでしょう。

退職となれば、業務の引き継ぎや、事務手続きなど進めなくてはいけないことがいろいろと出てきます。引き継ぎや退職手続きがうまくいかなかった場合は転職先に入社日を遅らせてもらうようお願いしなくてはいけなくなりますが、それを嫌がる企業も多く、場合によっては内定が取り消されてしまうことも。余裕を持って進められるようにスケジュール管理はしっかり行いましょう。

転職活動を長引かせないために大事なこと

一番大事なのは「いつまでに終わらせるか」を、自分自身の中ではっきりさせておくことです。もちろん予定通りはいかないこともあるでしょう。それでも「この日までに」「年内に」などと自分なりに区切っておき、そこから逆算してやるべきことを進めていけば、それほど大きく予定がずれることはないはずです。ダラダラとやるのが一番良くありません。

ただ、だからといって急ぎすぎたり、効率性を重視しすぎるのもよくありません。あくまで「目安」であり、時間をかけるところはしっかりと、その必要がない部分についてはテキパキと終わらせるなど、メリハリをつける意識を持つことも大事です。

繰り返しにはなりますが、「転職の目的」を明確にしておくことは、とても大事です。目的がはっきりしていれば、そこに向けて頑張れますし、企業探しや自己アピールにも当然力が入るはずです。結果、メリハリのある転職活動ができ、ダラダラと時間を無駄にすることもなくなるでしょう。

まとめ

今回は、一般的な期間ということで3ヶ月間で進める場合についてご紹介しました。ただじ、これはあくまで目安であり、予定通りに進まないこともあると思います。また、得意・不得意もあるので、「自分の場合はもう少し情報収集に時間をかけた方がいいな」などと臨機応変に対応しながら、自分なりに計画性を持って進めてみてください。

東京しごとセンターなどの就職支援サービスや、キャリアアドバイザーなどのプロの力を借りることもおすすめです。より効率的に情報収集や企業選定ができたり、壁にぶち当たったり迷ってしまった時にサポートやフォローが得られますので、心強い味方になるはずです。ぜひ活用してみてくださいね。