就活を進めるうえで「最初の一歩」となるのが会社説明会への参加です。
ここでは会社説明会に参加するメリットや活用法、探し方についてご紹介します。

会社説明会とは?

会社説明会(企業説明会)とは、企業が「自社のいいところ・強み」などを求職者にアピールするためのイベントです。多くの人に興味を持ってもらうことで採用につなげたいと考えているので、求職者は企業についての情報をいろいろと知ることができる場となります。

会社説明会には、「企業ごとに単独で開催するもの」と「複数の企業が合同で行うもの」があります。

質問する就活生のイラスト

⚫︎企業ごとに行われるもの

事前の予約が必要で、定員制となっているものが多いです。説明会ではあるものの「最初の採用選考」と位置付けて行われる場合もあり、その時は事前にエントリーシートの記入が必要だったり、当日に筆記試験や面接を実施することもあります。

参加することで、その企業について深く知ることができます。

⚫︎合同で行われるもの

イベント会場などの広い場所に複数の企業が集まってブースを設置し、求職者に情報提供します。数百社が参加するような大規模なものから、数社〜数十社程度の小規模のものまで様々あり、業界や地域、募集職種が同じ企業が集まるものや、業界・業種を問わずいろんな企業が集まるものなど、様々なタイプの説明会があります。

自分の足で好きなブースを見て回れるので、参加すればいろんな企業の情報を一度に収集することが可能です。企業ごとに行われる説明会に比べると、浅く広く企業情報を得ることができるでしょう。参加する際は事前のエントリーが必要な場合もありますが、企業ごとの説明会に比べると気軽に参加しやすい点も特徴の一つです。

会社説明会ではどんなことをするの?

どちらの説明会においても、基本的には「会社の説明」が中心になります。次のような流れで行われるのが一般的です。

・担当者の挨拶
・会社についての説明︎(資料や動画など)
・入社後の仕事内容など職務についての説明
・質疑応答

ただし、合同説明会の場合はたくさんの学生に対応する必要があることから、それぞれの説明は比較的短めの場合が多いです。

採用担当者だけでなく、現場で働いている先輩社員が参加することもあり、その場合は職場や現場のリアルな声を聞くこともできます。

企業によっては、その後にエントリーシートの記入を求められたり、グループワークや適性検査、面接などを行うこともあります。その場合は事前の申し込みの際にアナウンスがあるでしょう。

会社説明会に参加するメリット

ここでは、会社説明会に参加するメリットについて7つご紹介します。

(1)企業の特徴を知ることができる

企業の担当者がその会社について説明してくれるため、企業の特徴や強み、社風などを詳しく知ることができます。一人で企業情報を調べるにはどうしても限界がありますが、その企業について知識がない場合でも臆することなく参加できるのが会社説明会のいいところです。

質疑応答の時間も用意されていますので、説明が足りなかったところや、もう少し知りたいと思ったことがあれば気軽に質問することが可能です。

また、説明をしてくれる担当者だけでなく、受付なども社員が行うこともあるので、働く人たちの雰囲気を感じ取るいい機会にもなります。その企業で開催する場合は、職場の雰囲気を知ることができるでしょう。

(2)業界について理解できる

説明会では、ただ企業の特徴が一方的に語られるのではなく、業界内での位置付けなど企業を取り巻く環境や、詳しい業務内容についても説明があります。そのため、業界知識がなかったとしても理解を深めやすいでしょう。

同じ業界内の競合他社と比較した場合の強みも知ることができるので、その業界に興味がある場合は複数社の説明会に参加することで比較検討もしやすくなるでしょう。

(3)企業とのつながりを持つことができる

説明会が「最初の選考」を兼ねている場合は、参加するだけでひと足先に選考を受けられるメリットがあります。

また、ほとんどの企業が説明会の後にアンケートを実施します。それを提出しておくことで、説明会に参加した人だけに何かしらの案内が送られてくることも。興味がある企業については、早い段階から会社説明会に参加しておくことで十分にアピールになるだけでなく、就活を有利に進められる可能性もあるのです。

(4)他の求職者と知り合うことができる

合同企業説明会の中には数万人を超える就活生が集まる大規模なものもありますが、その全員が「就活をしている仲間」でもあります。

特に同じ企業や業界の説明会に参加している時点で、興味や目指している仕事が同じである可能性が高いので、そうした仲間と仲良くなっておくことは就活を有利に進めるうえでも大事なことです。

例えば、企業や選考にまつわる情報交換ができたり、お互いに励ましあったり、時には刺激になることもあるかもしれません。同じ就活中は焦りや不安感同じ喜びや悩み、不安を共有できる仲間がいることで、就活が頑張れることもありますので、会社説明会でよく見かける人がいた場合は積極的に声をかけてみるといいでしょう。

(5)ホームページに掲載されていない情報も得られる

会社説明会は企業にとってのアピールの場であるため、当然ながらその会社の「いい部分」が多く語られます。しかし、それだけではなく、ついつい本音がもれたり、参加してくれた就活生だけに特別な情報を教えてくれることもあるのです。

何より社員と直接触れ合える場だからこそ、言葉では説明しにくい会社の雰囲気や独特の空気感などを知ることもできるでしょう。

また、合同説明会の場合は多くの就活生が集まります。個別で開催される企業説明会に比べると個人が特定されにくいことから、質疑応答の際には普段はなかなか聞きにくいことを思い切って質問することも可能です。ズケズケと何を聞いてもいいわけではありませんが、調べてもわからないような企業の一面を知ることができる貴重なチャンスとしても活用できるでしょう。

(6)一気にたくさんの企業を知ることができる

特に合同企業説明会の場合は、参加すれば一度にたくさんの企業から説明を聞くことができます。効率よく情報収集ができるだけでなく、比較検討もしやすいので、まだ業界や職種が決まっていない人の場合は「最初の一歩」としてもおすすめです。

(7)「知名度がないけどいい会社」を発見できる可能性も

就活では、名前をよく聞くような有名企業や、普段の生活の中で使用している身近なモノやサービスを扱う企業にばかり目が行きがちです。しかし、そのような名の知れた企業は全体のうちのほんの一握りで、多くは一般的にあまり認知されていない企業です。しかし、そういう企業の中にも優良企業はたくさんあります。

合同説明会はそういう「知らなかった企業」との偶然の出会いが生まれる場所でもあります。説明会で話がきっかけとなり「こんな面白いサービスがあるんだな」「自分に合いそうだな」と気づけることはよくあることなので、何か気になったら一度話を聞いてみることをおすすめします。

会社説明会に参加するには

会社説明会の情報は、いろいろなところで集めることができます。企業のホームページの他に、就職情報サイトや学校の就職課・キャリアセンターなどで調べてみましょう。

東京しごとセンターでも、企業の採用担当者とコミュニケーションがとれる合同企業説明会やJOBフェスタ、経営者や若手社員と交流できる企業見学イベント「JOBトラベル」などを企画・開催しています。企業の情報収集に役立ててください。
※詳しくはこちらのイベントページをご覧ください

合同企業説明会に気になる企業がブースを出している場合、説明を受ける時間を事前に予約できる場合があります。効率よく情報収集したい場合は事前予約を検討してみましょう。

まとめ

会社説明会は会社について知ることができる貴重な場です。
また、志望業界や企業が定まっていない就活の初期段階においては、自分に合う仕事を見つけるための情報収集の場としても活用できるはずです。
有意義なものにするためにも、できるだけ目的を持って参加するように心がけてください。