会社説明会はその企業について理解を深められる場であり、企業の人たちと触れ合うことができる貴重な時間でもあります。
だからこそきちんとマナーを守って、就活に役立てられるような情報収集ができるよう心がけましょう。

会社説明会で気をつけないといけないことは?

会社説明会は説明を聞く場です。だからといって「直接選考には関係ない」と考えて、振る舞いや身だしなみをおろそかにしてしまってはいけません。

合否を決めるわけではありませんが、失礼な態度をとったり、周りへの配慮ができないような振る舞いをしてしまうと、悪い意味で目立ってしまいます。会社側もそういう人の名前を控えたりすることがあり、先の選考において不利になる可能性は十分にあるでしょう。

応募者が企業を見定めようとするのと同じように、あなた自身も「会社から見られているんだ」という意識を持ち、マナーをおろそかにしないようにしましょう。

就活の説明会のイラスト

会社説明会で注意すべきマナー5選

説明会で注意を払いたいマナーは大きく分けて次の5つです。

それぞれについて、注意点や気をつけたいことを説明します。

⚫︎服装のマナー

服装については、特に指定されていない場合や「服装自由」と記載されている場合でも、リクルートスーツが無難です。

スーツ姿でないとルール違反というわけではありません。しかし、多くの人がスーツ姿で来るため、スーツ以外の服装だと目立ってしまう可能性があります。現地で急に不安になってしまったり、そのせいで説明会に身が入らないなんてことがないように、面接を受ける場合と同様にリクルートスーツを着用していくのがいいでしょう。

もしスーツ以外を選ぶのであれば、「ビジネスカジュアル」を意識すること。

男性であれば襟付きのシャツやセーターの上にジャケットを着用し、スラックスに革靴であれば失礼がないでしょう。

女性は襟付きのブラウスにカーディガンやジャケットを合わせ、スラックスあるいはスカートはシンプルなものを選びましょう。スカートの場合は短すぎないよう気をつけること。足元は革靴やパンプスがいいでしょう。

基本的には落ち着いた色味のものを選び、露出が高い服装は避けましょう。私服OKとあっても、あくまで「ビジネスシーンでも失礼がない私服」と解釈してください。

⚫︎持ち物のマナー

企業側から特に指定がない場合でも、メモを取れるようにノートや筆記具は必ず持参しましょう。

話をしっかりと聞くことが大事ですが、メモをとっておけば内容を忘れずに済みますし、後で読み返したり確認することもできます。企業側からしても、メモをしっかりとっている学生に対しては一生懸命さを感じるものですし、「自社に興味を持ってくれているんだな」といい印象を持つはずです。

ノートでも手帳でもいいですが、机がない場合も多いため、膝の上などでも書きやすいものを用意できれば安心です。小さ過ぎるものよりは、B5版あるいはA4版くらいのもののほうが書きやすいでしょう。

その他、選考スケジュールを確認するためのスケジュール帳や、配布される会社案内などを入れられるクリアファイルも持参できれば安心です。

⚫︎時間のマナー

基本中の基本ですが、遅刻は厳禁です。万が一遅刻しそうな時は、分かった時点で必ず連絡するようにしましょう。メールでの連絡だと担当者が準備中などで確認できない場合もありますので、必ず電話で連絡するようにします。

遅れる時間によっては、途中参加できない場合もあります。連絡の際には到着予定時間を伝えるとともに、途中参加ができるかどうかを確認して、企業側の指示に従うようにしましょう。「途中参加でも大丈夫だろう」と勝手に決めつけないことです。

逆に、志望度が高い企業の場合は、早く行って「やる気」を見せたいなどと思うことがあるかもしれません。しかし、会場設営など準備の都合もあるため、早過ぎるのも迷惑です。

早く到着してしまった場合は、会社近くのカフェや公園などで企業情報を見直すなどして過ごすようにし、10分前をめどに到着するよう心がけましょう。

⚫︎受付のマナー

受付を行う際には、コートやマフラーなどは脱いで手に持っておきましょう。

元気よく挨拶をし、自分の所属(学校名・学部など)と一緒に名前をフルネームで伝えます。

書類や資料などを手渡された時は「ありがとうございます」と笑顔で伝え、最後には「本日はよろしくお願いします」と軽く頭を下げると好印象を与えられるはずです。

会場では前の席から詰めるようにして座りましょう。後から来る人が座りやすくなりますし、前に座っている方が質問もしやすいからです。

説明会中は持参したノートや筆記具でメモをとるようにします。最近はスマホを使ってメモを取る人もいますが、説明会中にスマホをいじっていると誤解される可能性もありますので、できればやめておきましょう。また、パソコンを使うとタイピングの音が周囲の邪魔になるので、それも避けたいところです。

当然ですが、勝手に飲み物を飲んだり、飴などのお菓子を口にするのもやめましょう。居眠りも厳禁です。

⚫︎質問時のマナー

せっかくの場なので聞いてみたいことがたくさんあるかもしれませんが、一人でたくさんのことを質問してしまうのはマナー違反です。他の学生のことを考えられない自己中心的な人だと思われてしまうからです。

それまでに質問されていないことの中で一番聞きたいことを1つ質問するのがベストです。もし関連するようなことを含めて複数聞きたいことがある場合は、できれば2つまでにまとめましょう。それ以外で聞きたいことがあれば説明会の後に個別に質問したり、OB・OG訪問などの機会を活用してください。

なお、2つ質問する場合は、最初に「申し訳ありませんが2つ聞きたいことがあります」などとことわったうえで話し始めれば、企業側も答えやすくなります。

企業側の回答が終わったら、「どうもありがとうございました」と軽く頭を下げ、速やかに着席しましょう。

まとめ

今回紹介したマナーは、できていないからといって怒られたりひどく注意されたりすることはあまりないかもしれません。

しかし、企業側は応募者のことをしっかりと見ており、「あの人はマナーがなっていないな」と判断されてしまうことは十分に考えられます。気づかないうちに自分自身の評価が下がってしまっているのは、非常にもったいないことですよね。

マナーと聞くと難しく考える人もいるかもしれませんが、実はどれも意識すればすぐにできることであり、気にし過ぎることはありません。事前にしっかりと頭に入れておき、会社説明会を有意義な場にしてくださいね。