興味のある会社で働く先輩社員の「生の声」を聞くことができるのがOB・OG訪問の大きなメリットです。
ここでは、OB・OG訪問を行う際に知っておくべきマナーと、実際にどうやって依頼すればいいのかを具体例とあわせてご紹介します。
OB・OG訪問で気をつけたいマナーや注意点
OB・OGとは、あなたが通っている学校の卒業生のこと。OB・OG訪問を通じてあなたが興味を持っている企業や業界について話が聞けたり、理解を深めることができます。
依頼する相手は先輩であり目上の人になりますから、守るべきマナーが存在します。社会人になる前の最初の一歩として、意識して身につけておくようにしましょう。

●事前にアポイントをとる
大前提として、OB・OG訪問は事前に連絡をし、アポイントをとったうえで行います。
仕事の合間に時間を割いてもらうわけですから、きちんと連絡をしてお願いするようにしましょう。
日時を調整するにあたっては、自分の都合だけで考えずに相手のスケジュールを優先すること。
●訪問先企業について調べておく
その会社について事前に調べたうえでOB・OG訪問に臨みましょう。
隅々まで詳しく調べておく必要はありませんが、最低限の情報は頭に入れておくこと。調べてみてわからないことがあれば、そこを質問できるように準備しておくのがいいでしょう。
きちんと下調べをしておけば、「この学生はうちの会社に本当に興味があるんだな」と伝わるはずです。
●時間を守る
忙しい中で時間を割いてもらうわけですから、遅刻は絶対にNG。急な予定変更も迷惑がかかるので、よほどの理由がない限りはやってはいけません。
そもそも、時間や約束を守るのは社会人として最低限のルールです。「この人とは一緒に働きたくない」と思う人に、本音で話をしてくれるわけがありません。
●メモをとる
OB・OGはあなたのために時間をつくってくれているわけですから、聞きたいことをあらかじめ整理しておき、積極的に質問しましょう。
あとで振り返れるようにメモを取るのも忘れずに。事前に質問内容を伝えておけると、相手も準備がしやすいでしょう。
●お礼のメールを送る
OB・OG訪問が終わったら、その日のうちにお礼の連絡をしましょう。
貴重な時間を自分のために割いてくれたことへの感謝の気持ちや、話を聞いて学んだこと、それを今後どう活かしていきたいのかを簡潔に伝えられるといいでしょう。
●選考結果を連絡する
一度できた縁を大切にし、迷惑にならない範囲で定期的にコンタクトをとることも大事です。就活の進捗状況を伝えたり、負担にならない程度でわからないことや迷ったことを質問してみてもいいでしょう。
もちろん、就職先が決まった時は報告しましょう。その会社と縁がなかった場合でも、感謝の気持ちを自分の言葉で伝えることが大切です。
OB・OG訪問の「依頼メール」の書き方
OB・OGにアポイントを取る際は、メールか電話での連絡が一般的です。
メールの方が、相手が忙しい場合に都合の良いタイミングで確認・返信ができますので、ここではメールで連絡する場合の文面の例をご紹介します。
①OB・OG訪問の依頼文の例
②OB・OG訪問が終わった後のお礼メールの例
③OB・OG訪問を断られた場合の返信メールの例
ビジネスメールを作成する練習にもなりますので、参考にしてみてくださいね。
◾️OB・OG訪問の依頼文の例
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株式会社○○○○
○○部
○○○○様
初めてメールをお送りします。
○○大学○○学部○○学科○年の○○○○と申します。
大学のキャリアセンターで○○○○様のことを知り、
OB(OG)訪問のお願いでご連絡させていただきました。
現在、就職活動を進めているのですが、
○○業界に興味・関心を持っており
貴社の○○という事業についてさらに知りたいと考えています。
また、貴社の事業内容や企業文化についても知りたいです。
ご多忙中のところ恐縮ではございますが、
もしお時間いただけるようでしたら
ご都合の良い日時を2、3いただけますでしょうか。
突然のお願いで大変恐縮ですが
ご検討いただけますようお願い申し上げます。
よろしくお願いいたします。
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氏名
学校名
○○学部○○学科○年
電話番号:○○○○○○
メールアドレス:○○○○○○
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◾️OB・OG訪問が終わった後のお礼メールの例
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株式会社○○○○
○○部
○○○○様
お世話になっております。
○○大学○○学部○年の○○○○です。
本日はお忙しい中、OB(OG)訪問のお時間をいただき
ありがとうございました。
貴重なお話をたくさん伺うことができ
大変参考になりました。
特に○○の話がとても印象に残っております。
今回いただいたアドバイスを活かして
これからの就職活動をしっかり頑張りたいと思います。
今後とも何卒よろしくお願いいたします。
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氏名
学校名
○○学部○○学科○年
電話番号:○○○○○○
メールアドレス:○○○○○○
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◾️OB・OG訪問を断られた場合の返信メールの例
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株式会社○○○○
○○部
○○○○様
お世話になっております。
○○大学○○学部○年の○○○○です。
お忙しい中、ご返信いただきありがとうございます。
突然のお願いにもかかわらず、
ご検討いただき感謝申し上げます。
また別の機会がございましたら
ご相談させていただけるととても嬉しいです。
今後ともよろしくお願いいたします。
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氏名
学校名
○○学部○○学科○年
電話番号:○○○○○○
メールアドレス:○○○○○○
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注意点は
・宛名の部分の会社名は略称にせず、正式名称に。名前はフルネームを
・いきなり本題から入らず、「お世話になっております」から始める
・締めに「よろしくお願いいたします」などのあいさつを入れる
・メールの最後に「署名」をつける(自分の名前、学校名、電話番号、メールアドレス)
・文章が長くなりすぎないように、区切りのいいところで改行する
その他の守るべきマナーについて
当日の服装については、リクルートスーツが一般的です。ネクタイは派手すぎないものを選び、シャツやスーツにしわや汚れがないかチェックしておきましょう。社会人になると、相手に不快感を与えないことが大切なマナーの1つになりますので、特に清潔感は意識するよう心がけてください。
当然のことですが、礼儀正しい振る舞いも大切です。目を見て挨拶をしたり、「ありがとうございます」「はい」などの応対は大きな声でハキハキと伝えられるよう努力しましょう。
相手によってはオンラインでのOB・OG面談を希望するケースも考えられます。就活においては会社説明会や面談などをオンラインで行うことも増えていますので、経験がない人はこのタイミングでできるように準備を整えるといいでしょう。OB・OG訪問はこちらがお願いするものなので、「やったことがない・できない」などと自分本位で考えず、相手に合わせることも非常に大事です。
なお、最近はOB・OG訪問ができるアプリなど便利なサービスも増えていますが、できれば最初は学校や友人・知人など信頼できるつながりの中で始めることをおすすめします。利用する場合は、あらかじめ学校のキャリアセンターなどに相談してみてもいいかもしれません。
まとめ
OB・OG訪問は、興味を持った企業や業界についてより深い知識を得ることができ、その後のES作成や面接で役立つ情報収集ができる貴重な場です。また、社会人として活躍する先輩と触れることで、モチベーションが上がったり、「自分の働く姿」を意識する大きなきっかけにもなるでしょう。
就活をスムーズに進めるためにも、マナーをきちんと身につけたうえでOB・OG訪問をうまく活用してください。ここで紹介したマナーは社会人になっても役立つものばかりですので、今後のための練習だと考えて、早いうちにしっかりと身につけておきましょう。









