就活を進めていく中で、選考フローを把握しておくことはとても大事です。
今回は、一般的な就活のスケジュールと合わせてご紹介します。

就活における選考フローとは?

選考フローとは、人材を採用するために企業が設けるプロセスのことで、応募者が採用に至るまでの流れを整理したものです。

具体的には以下のような段階のことをいいます。
・インターンシップなどのキャリア支援プログラム
・説明会
・応募・エントリー
・適性検査
・書類選考(エントリーシートや職務経歴書など)
・面接
・内々定

選考フローを把握しておくことで、その後の就活のスケジュールを立てることができます。

就活の説明会のイラスト

選考フローと、具体的なスケジュールは?

経団連に加盟している企業など、一般的な企業の採用スケジュールは「3月」が一つのポイントとなります。
3月1日から企業説明会や、企業へのエントリーがスタート。
その後、6月1日から選考がスタートし、内々定が出始めることになります。

3月以前 インターンシップなどへの参加
3月〜 エントリーシート提出
企業の説明会(個別、合同)
6月〜 選考(適性検査、書類審査、面接)
内々定

2026年卒の学生の場合は、2025年3月からエントリーが始まり、6月から選考や内々定が出始めることになります。

ですから、逆算すると3月までに自己分析や企業・仕事に関する情報収集を終えておけるといいことになります。

なお、経団連に加盟していない企業や、IT系企業、ベンチャー企業などは3月よりも早い時期からエントリーを受け付けることもあるため注意が必要です。気になる企業がある場合は個社の情報を確認し、選考の流れやスケジュールを調べておくようにしましょう。


選考フローの各ステップでやっておきたいこと

⚫︎インターンシップなどのキャリア支援プログラム

企業へのエントリーが3月からスタートするということは、3月までに応募したい企業をできるだけ具体的にしておく必要があります。3月になったらすぐにエントリーができるよう、早いうちから準備をしておけるとベストです。
自己分析と同時に業界・企業研究や仕事研究を進め、情報収集を進めていきましょう。その際、インターンシップなどのキャリア支援プログラムに参加したり、OB・OG訪問なども行って、やってみたい仕事やエントリーしたい企業を絞り込んでいきましょう。

⚫︎説明会

企業説明会は、個社ごとに行われるものと複数の会社が集まって行われる合同のものの2種類あります。どちらの場合でも企業情報を直接知ることができる貴重なチャンスです。あらかじめ確認したいことや質問したいことを準備しておき、効率よく情報収集しましょう。
説明会のスケジュールはホームページなどで発表されますので、予定を合わせて事前に申し込むようにしましょう。なお、個社ごとの説明会の中には適性検査や一次選考を兼ねている場合もあります。企業の採用ページなどを確認し、当日までに必要な準備をしておきましょう。

⚫︎応募・エントリー

3月1日は政府が経団連や業界団体に要請している「新卒採用のエントリー受付開始日」となっています。よって、多くの企業は3月に入ると求職者からのエントリーを受け付けます。
エントリーとは、就職情報サイトやホームページなどを通じて、興味を持った企業に対して意思表示を送ることです。エントリーすることで、企業から説明会や面接、適性検査などの選考スケジュールが送られてきます。
エントリーの際は、エントリーシートや履歴書、職務経歴書を提出することになりますので、それまでに行った自己分析や会社研究などの情報を踏まえてしっかりと自己PRできるような書類を作成しましょう。

⚫︎書類選考

提出したエントリーシートや履歴書、職務経歴書をもとに、企業が応募者の選考を行います。
応募書類を通過しないと面接に進めないことがほとんどですので、通過できるように志望動機や自己PRをしっかりと書きましょう。

⚫︎適性検査

選考の1つとして、SPIなどの適性検査を行う企業が多くなっています。これは、応募者が企業の求める要件を満たしているかを判断するためのもので、知識や学力というよりは社会人としての適性・知的能力や性格を確認します。
企業に足を運んで受ける場合と、オンラインで受講する場合があります。参考書などを活用することで対策がとれますので、問題に慣れるためにも事前に準備しておきましょう。

⚫︎面接

書類選考を通過すると、いよいよ面接での選考が行われます。多くの企業では、一次面接、二次面接・・・最終面接、といったように複数回の面接が行われ、最終的な合否が出されます。なぜなら一度の面接でお互いを理解するのは簡単ではないからです。
企業側は応募者を色々な側面から見て判断しようと考えて、人事、配属予定部署の社員、経営者など、面接ごとに面接官が変わることがほとんどです。
最近はオンラインでの面接を取り入れる企業も増えていますので、応募先がどのような方法で実施しているか事前に確認しておきましょう。

⚫︎内々定

企業があなたを正式に採用したいと判断した場合、「内々定」というかたちで通知があります。企業から連絡をもらった後、内定承諾書にサインをして提出することで正式に「内定」となります。
内定承諾書にサインすることで労働契約を締結したことになりますので、サイン後の内定取り消しはよほどのことがない限りできません。
なお、労働契約締結前であれば応募者から辞退することは可能です。その場合は、選考に労力をかけてくれたことや評価してもらったことへの感謝の気持ちを添えて、謝罪の言葉とともに事情をきちんと説明しましょう。


まとめ

今回は採用フローと一般的な新卒採用のスケジュールを紹介しましたが、必ずこのタイミングで始めていないといけないわけではありません。また、1年を通して採用を行っている企業や、夏休み以降に採用活動を行う「秋採用」を取り入れる企業もありますので、気になる企業や業界がある場合は過去にどのような採用を行なっていたのか調べてみましょう。

学校内外での活動など就活以外で優先しないといけないことは人それぞれですから、自分にとってベストなタイミングを見定めたうえでスケジュールを立てるようにしましょう。大事なのは、いつ開始することになっても「焦らない」こと。自分にぴったりな企業を見つけるために、納得いくまで就活に取り組んでください。