就職活動を進めていく中、「業界研究」や「企業研究」を行う際には、企業の公式サイトを閲覧しにいく機会というのがとても多いかと思います。
皆さんは企業サイトをチェックする時に、どのようなページを見ていますか?
ほとんどの方は、HPのトップページか採用ページから見ているのではないでしょうか。間違いではありませんが、そこからでは本当に必要な情報を得ることはできません。なぜならトップページや採用ページは、企業の広告ページだからです。
本記事では、就職活動で「業界研究」や「企業研究」を行う際に、企業サイト(HP)で着目するべきポイントについてご紹介します。
目次
企業サイトを見る目的から考えよう
HPを見る目的はもちろん「企業分析」です。
そのためには、ずばり以下のような情報を把握することが重要です。
- 企業のビジネスモデル
- 業績(売上・利益)
- 企業の強み、課題、今後の戦略
- 企業の理念
- 企業の社風
- 仕事内容とキャリアパス
- 求めている人物像
まずは「企業概要」を確認しよう
商品広告も大事ですが、最初は企業概要から、資本金、代表者、本社や拠点・工場の立地、設立時期、上場しているかなど基本情報を確認しましょう。
業績や事業戦略を「IR(投資家向け情報)」で確認
IRとは、インベスター・リレーションズ(Investor Relations)の略語で、投資家に対する広報活動のことを言います。IRは、企業の財務状況や経営状態を投資家に、嘘偽りなく伝える必要があるため、経営状態について、よい情報も、マイナス情報も書かれています。
売上・営業利益の推移や、業績の好調・不調の原因がわかります。さらに、企業の今後のブランド戦略・海外戦略についてわかります。今後の戦略がわかると、企業の未来予想図がイメージできますね。
企業理念や社長メッセージも重要な情報源
特にベンチャー企業は、トップの考え方に大きく左右されます。今年と来年では、まったく違う事業に挑戦していることも起こります。トップがどんな考えを持っているかは重要なポイントです。
情報が少ないときは「代表取締役の名前」で検索
代表者の経済雑誌や新聞でのインタビュー記事を見つけられるかもしれません。会社の経営課題・今後の戦略や代表取締役のバックボーン(企業を創業した想い等)が見えてくることが多々あります。
沿革を見ることで、企業の今までの歩みがわかる
沿革を見ると企業の今までの歴史が見えてきます。昔は商社だったが、途中から製造業になったとか、外資の資本が入ったから海外進出したとか、昔は上場企業だったが、上場を廃止したとかわかります。
会社は生き物です。過去のいろいろな経験を生かして未来を作っていきます。企業の未来図の参考にしましょう。
採用ページでチェックしたいのがこの5つ
「企業概要」「IR」「沿革」を見ることで、企業の概要・業績・今後の戦略はだいぶ分かってきたと思います。次に採用ページでは、仕事内容、キャリアパス、社風などを見ていきましょう。
仕事内容
先輩紹介を見ることによって、仕事内容を理解します。営業職ならば、ルート営業なのか新規営業なのか?一日に何社くらい訪問するのか?一日のスケジュールはどうなっているのかなど、できるだけ具体的なイメージができるくらい読み込んでください。
キャリアパス
例えば入社して営業職でスタートしたら、5年後、10年後どんな仕事をしているのでしょうか?ずーっと営業なのか、商品企画や管理部に異動することはあるのかなど知りたくありませんか。キャリアパスを確認すると企業で働くイメージに具体性がおびてきます。キャリアパスのページがある場合はきちんと確認しましょう。
社風
企業には独自の社風があります。社風は、実際に説明会やOB訪問でわかることが多いですが、HPからもわかることがあります。昔からのルールを守り続ける社風もありますし、常に新しいことにチャレンジすることを求められる社風もあります。人には向き、不向きがあります。自分にあう社風かどうか、感じてください。
求めている人物像
仕事紹介に紹介されている先輩は、企業から高評価の人が多いです。そんな先輩がどんな考え方なのか?どんな行動をとるのか?などを見ると、求める人物像がイメージできます。
IT技術者の方は、研修も大事
未経験でIT技術者を希望する方は、研修内容を必ず確認しましょう。
研修が何か月あるのか?研修のプログラムはHPに記載されているのか。専任の講師がいるのか。など、未経験でIT技術者を志望する人はしっかりとした研修がある企業をおすすめします。
ページの見やすさ、情報の更新頻度も確認しよう
ホームページは企業を映す鏡です。情報が少ないホームページ、具体的な情報が書いていない、情報が最新化されていないホームページ、皆さんはどう感じますか。企業を成長させようという企業はHPにも力を入れています。皆さんが、きちんと必要な情報を読み取ることができるホームページを作っている企業は、そうでない企業より良い企業の可能性が高いでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。企業サイト(HP)で着目するべきポイントは下記のとおりです。
- 企業サイトを見る目的を考えましょう。
- 最初に企業概要を見ましょう。
- IR(投資家向け情報)で業績・事業戦略を確認しよう。
- 経営方針(企業理念)やトップの考えも重要な情報です。
- 自社のHPの情報が少ないときは「代表取締役の名前」で検索してみましょう。
- 企業の沿革も確認しよう。
- 採用ページでは仕事内容・キャリアパス・社風を調べましょう。
- HPの見やすさ、情報の更新度も確認しよう。
HPを全部見るとものすごい時間がかかってしまいます。しかし、ポイントをおさえてHPを見ると、皆さんが必要な情報がスムーズに確認できると思います。
ぜひお役立てください。